*日本画用紙の種類* |
日本画では、やはり和紙が最適です。 耐久性や強度、作品や手法、仕上がりのイメージにあわせてお選びください。 |
■ 奉書丈長(ほうしょたけなが) 版画や水墨画などに適しています。ドーサ引きによる分子の細かい岩絵具の薄塗りにもおすすめします。顔彩、水干、チューブ絵具を使用する場合は、よい発色が得られます。 ■ 特製生漉紙(とくせいきすし) 楮(こうぞ)を原料にした代表的な日本画用紙です。とくに岩絵具の厚塗りに適しています。 ■ 美濃紙(みのがみ) 楮(こうぞ)やパルプを原料とした一般的な日本画用紙です。岩絵具の薄塗り、水干、チューブ絵具、顔彩に適しています。念紙や裏打ちにも使用します。薄美濃紙、中美濃紙、厚美濃紙など、用途に応じてお選びください。 ■ 白雲紙(はくうんし) 色が白く雲のように見えるため、この名があります。主に和装図案用紙として用いられました。日本画用紙としては、岩絵具の薄塗り、水干、チューブ絵具、顔彩に適しています。 ■ 大唐紙(だいとうし) 白雲紙より廉価、その代用品として使用。水干、チューブ絵具、顔彩に適しています。 ■ 準白雲紙(じゅんはくうんし) 紙の肌・質は白雲紙とほぼ同じですが、パルプの混合量が白雲紙よりやや多いのが特徴。岩絵具の薄塗り、水干、チューブ絵具、顔彩に適しています。 ■ 鳥の子紙(とりのこし) 雁皮(がんぴ)、三椏(みつまた)、パルプを原料とし、色は薄黄色と白の二種類があります。上物は日本画用としてのほか、一部木版印刷などに用いられます。 ■ 麻紙(まし) 麻の繊維を主原料としています。紙の地肌が荒く、紙質は弾力性があり、絵具のつきがよいのが特長。とくに岩絵具の厚塗りやサイズの大きな作品に適しています。白麻紙(しろまし)、雲肌麻紙、布目麻紙、自然色麻紙などがあります。 ■ 準雲肌麻紙(じゅんくもはだまし) 紙質は厚く、肌も麻紙に似ています。安価なのが魅力です。 ★ 吉祥紙(きっしょうし) 吉祥が長年の経験をもとに開発した、独自の機械漉の和紙です。麻の繊維を主原料とし、岩絵具厚塗りにも充分耐えます。とくに安価で大作用におすすめします。紙質は厚く肌も雲肌麻紙に似ています。 |